愛着障害とは?
そのタイプ別特徴や、生きづらさを感じる「お悩みポイント」を、見ていきたいと思います。
■愛着障害とは?
愛着障害とは、乳幼児期において、親(養育者)との愛着が何らかの理由で上手く形成できず、
情緒や対人関係等に問題が生じている状態のことを指します。
その幼少期における、愛着形成が上手くいかない背景・要因としては、以下のようなことがあげられます。
・厳格すぎるしつけ環境(親の価値基準を厳格に子供に)
・両親の不仲や離婚
・親(養育者)の死別
・子供に過干渉・過保護な親
・子供に無視・無関心・放任状態の親
・親しい家族(親・兄弟姉妹他)からの虐待
・親もまた愛着障害育ちで世代間連鎖している等
子供の側から見れば、上記のような状態は、幼い当人にはコントロールできない状況です。
そんな、経済的に精神的にも、親に依存せざるを得ない幼少期に、
そのような環境下で過ごさなくてはならなかったことが、
ときとして、心の傷になっている場合もあります。
■愛着(アタッチメント)について
愛着(アタッチメント)とは、「親など、特定の人との情緒的な絆」を表す言葉です。
例えば、赤ちゃんの頃、空腹を感じたり不安を感じた時は、泣くことで気持ちを表します。
そして親は赤ちゃんを抱っこする等して、そのような日々の心身の触れ合いによって、愛着は形成されていきます。
ところがそのような愛着の形成において、何らかの理由で愛着がうまく形成されなかった人は、
子供時代だけでなく、大人になってからも、
人格形成や情緒面、人との関係性において、様々な問題を抱え、
生きずらさを感じることになります。
現代人は、様々なストレス環境の中、
不安感・依存症・過食/拒食症
恋愛関係・夫婦関係・子育て・親子関係
離婚・子供の不登校・引きこもり等
色々な悩みが増えてきています。
それらの背景に、実はこの「愛着」の不安定さが関連しているとの指摘もあります。
■大人の愛着障害 ~タイプ別分類と生きづらさの特徴について~
大人の愛着障害には、以下のようなタイプ別分類分けがなされます。
愛着スタイルのタイプ分類として、
「安定型」と「不安定型」
更に「不安定型」には、
「不安型」と「回避型」と「不安・回避混合型」
に分類されます。
各々のタイプ別特徴と生きづらさを見ていきましょう。
◆「安定型」
~ 特徴について ~
情緒的にも安定していて、人との間でも、適度な距離感を取れたり、信頼関係を結ぶこと、時に、相手に自分の主張を伝えられ、無用な衝突を避けることができます。
また、困った時は人に助けを求めることや、自分を守ることもでき、健全な自己肯定感をもっています。
◆「不安定型」(不安型)
~ 特徴と生きづらさについて ~
「人に嫌われたくない」「人に受け入れてもらいたい」という欲求が強い傾向があります。
そのため、いつも周囲の人の顔色が気になり、過剰な位に気を遣ったりしてしまいがちに。
また、人にも同じくらい気遣いを求めて空回りしたり。
自己表現を上手にできず、つい相手に合わせたりして本心を抑えたり。また自己肯定感が低い傾向があります。
また、相手に期待していたことが、期待と違った対応をされると、
「嫌われたのではないか?」「見捨てられるのではないか?」と不安に駆り立てられたりします。
◆「不安定型」(回避型)
~ 特徴と生きづらさについて ~
人と距離を置いた関係を好み、親しい関係性はむしろ重荷と感じてしまう傾向があります。
不安型の人とは逆に、人に縛られたくないので、人に依存したり依存されたりすることを、あまり好みません。
人から煩わされたりすることを避けて、一人でいたいという思いがあります。
人とぶつかる葛藤を避けようと身を引いたりしますが、ストレスがかかると平静さを失い攻撃的な言動をしてしまったり。
自分の気持ちを外に表すような感情表現が苦手だったり、他人の感情を読み取るのも苦手だったりします。
◆「不安定型」(恐れ・回避型) (不安・回避 混合型)
~ 特徴と生きづらさについて ~
「人が嫌いなのに見捨てられたくない。」「人を信じたいのに信じられない。」といったような、
上記の(不安型)と(回避型)の両方の特質を兼ね備えたタイプになります。
そのため、不安型と回避型の両方の思いを行き来して、
相反する感情の両者の間で、揺れ動いたりしてしまいます。
人に対し疑り深かったり、あるいは、人を信用できず、
自分の気持ちを開示したりすることが苦手だったりします。
人といると気づまりを感じたりするものの、一人でいることに不安を感じたり、
人と仲良くしたいといった願望をもっていたりします。
(まとめ)
いかがでしたでしょうか?
愛着障害には、幼少期の親との関係性で、
何がしかの愛着のバランスを崩してしまったことを起因に、
上記のようないくつかタイプに分かれて、生きづらさを生じさせます。
この愛着障害のタイプ別特徴的な傾向は、主に親との関係性で、
後天的に身に付いてしまったものですが、まるで遺伝子的な特性のように、
私たちの日々のライフスタイルの根本の部分に影響を及ぼしています。
その生きずらさの改善を図る上では、
タイプ別の個々の症状に対処して治そうとするアプローチではなく、
その根本原因である、崩れた「愛着」のバランスを改善することが大切です。
その対処として、是非一度相性の合う信頼できる心理カウンセラーと相談頂いて、
カウンセラーに寄り添ってもらいながら、
「愛着」のバランスを整え、心の安心感と自信を取り戻してくださいね。
当カンセリングルームでは、
愛着障害の方向けに、生きづらさを解消し、幸せな時間を過ごして頂けるよう、
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是非、日頃のお悩み等を、一度お気軽に、お試し相談してみて下さいね。
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